「恥ずかしがるなんてオリヴィエらしくない……あ、オリヴィエのお尻はいつ見ても綺麗……ってしつこいようですけれど」
「ち、ちょっと〜何か体勢が違うんぢゃ〜」
「大丈夫ですってば、ここに入れるんでしょう。このままじゃ、痛いんですか?」
「リ、リュミエール〜、違う、違うって〜」
「え? ここじゃないんですか? だったらどこに入れるんでしょうか?」
「そーゆー事ではなくってぇぇ〜っ。入れるのはワタシの方なんだってば〜」「!!!!!!!!」
「判ってくれた? では失礼して……あ……怒ってる……怒って……る?」
「オリヴィエ、わたくしは男です。貴方が苦しんでるから、仕方なくやってあげようとしているのです。そのわたくしが何故、貴方の言いなりに受けなければなりませんか? ようはそのいきり立ったモノをどうにかすればいいんですから、わたくしが受けなくてもいいでしょう」
「だってさー、どー考えてもリュミエールってば、受け顔だもん」
「人の事、言える顔ですか? それにわたくしの方が貴方よりも体は大きいんですからね、そんな細い腰をして、わたくしを攻めようなどと……ふふっ」
「あっ、笑ったねっ。ちょっと自分がワタシよかガッチリしてると思ってっ、あーそーか、ワタシじゃイヤでも、オスカーならいいんだね〜っ、なんだかんだ言ってもオスカーなんだ〜」
「オリヴィエ……言いましたね……やはりそういう目でわたくしとオスカーの事を見ていたんですね……悲しいです、わたくしは」
「だ、だって……」
「だってもヘチマもありません」
リュミエールはオリヴィエの手首を掴むと、アッと言う間に寝台から投げ落とした。「い、いたたたた」
さらにリュミエールは、オリヴィエを寝室から追い出すとパタンとドアを閉め、外からは開けられないようにドアの前に椅子を置いた。
「外の風に当たってらっしゃい、そうすればすぐに、そんなもの縮んでしまいますからね」
リュミエールはドア越しにそう言うと、さっさと寝台に潜り込んだ。
「ひ、ひどい〜、せ、せめてパンツ返して〜」
丸裸のまま、オリヴィエはドアを叩いたがリュミエールの返事はない。何か着ようにも、箪笥は寝室にあるので、どうしようもない。
「さ、寒い〜、何か着るもの〜」
オリヴィエは仕方なく台所に行き、手ぬぐいを取り出したが、短すぎてフンドシにもなりはしない。今度は店の方に行き、何かないかオリヴィエは物色した。この間仕入れた西洋の甲冑がオリヴィエの目に止まったが、その冷え冷えとした鉄の中に入る気にはなれず溜息をついた。
「あ、これこれ、これなら暖かいね」
オリヴィエは床の上に敷いてある、虎の皮の中に潜り込み、頭の部分をすっぽりと被り込んだ。
「ちょーっち埃っぽいし、チクチクするけど〜。リュミエールのヤツ、明日朝一番に驚かせてやるんだからーっ、がおーっ」−おしまい−
★正しい上海流・小籠包(シャオロンパオ)の食べ方★
小龍包は、小さな一口サイズの肉まんといった感じのもので、
違うのは、普通の肉まんのように汁気がないのではなく、
その中には、挽肉から出たスープがたっぷり入っています。
上海流の食べ方は、まず、小龍包の端をソッと噛み、
中のスープを吸い出して味わい、
それから挽肉の詰まった中味を食す……というやり方です。
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