後日、聖地・ジュリアスの執務室にて……。

「善良なる老若男女を涙で濡らす者は、このサクリア仮面一号が捨ててはおかぬ、聖地の女王に代わって成敗してくれよう、神妙にそこに直るか、さもなくば我が正義の刃を受けるがよいっ……というのはどうだ? クラヴィス」

「くどい……な、それにそのサクリア仮面一号というのは何だ? 一号は私ではないか」

「このジュリアスが二号などと名乗れるか、それに幼き日にサクリア仮面と命名したのは私なのだからな」

「私だって嫌だ、最初にサクリア仮面だった私が二号では主星のものは混乱するに違いない」

「くっ……それでは、私はサクリア仮面ゴールドと名乗ろう、そなたはサクリア仮面シルバーにせよ」

「しようのないことだ……しかし、先ほどの口上はダメだ、あのように長いセリフを言っている間に反撃を食らうぞ」

「では、私が口上を述べている間に、そなたが戦え」

「ジュリアス……お前そこまで……」

「幼き日、たった一時間しか遊べなかったからこそ、心に焼き付いたのだ、このジュリアスの人生に悔いがあるとすれば、その事のみっ。取り戻さずして、いかように残りの人生を生きようぞっ」

 

 かくしてサクリア仮面ゴールドとシルバーは主星を守るために、週末になると戦うのであった。その後サクリア仮面は、パープル、レッド、ブルーとメンバーが増えることになる。さらにヤングサクリアトリオまで登場して総勢8名のサクリアーズは主星の子供たちのアイドルにまでなるのである。さらにサクリアーズを「秘密基地」に於いて総指揮する「司令」を加えて九名のサクリアーズの活躍は、「サクリアーズ・ソーセージ」が発売され中に入っているサクリアーズシール(75種類)のスペシャルシール「キンピカ・ゴールド×シルバー仮面シール」を巡って、殺傷事件が起きるまで続くのである。


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