◆もしも……◆

【後 編】

 

 次元回廊の彼方……小さな辺境の星に二人は降り立った。
生きてゆかねばならない……、下界で。聖地を出る時に、遣わされるものは何も無い。後は、己の力で生きて行かねばならない。
 一生裕福に暮らせるだけのものを持って下界に降りれば、堕落する……そう過去の守護聖は考えたのか厳しい掟が今も残る。とはいえ身につけていた装飾品の類はそのまま自分の物となるので、これらを売れば何年も働かずに暮らせるだけの金は出来るのだが。 

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